近年、ブログや SNS などのソーシャルメディアの普及と共に、人々のライフスタイルも変わりました。国の事情により中国で人気のSNSアプリは日本と大変異なり、ユーザー層や使い方も違います。日本企業は中国人向けのインバウンド施策や越境ECサービスの構築を検討する際に、中国におけるSNSの最新情報を事前に把握する事が非常に重要です。
※本文におけるデータはすべてKANTARの「2018年KANTAR中国SNSメディア影響力レポート」より
中国の調査会社であるKANTARは2014年から毎年、中国のSNSメディアについて1000人程度を対象にし、SNSメディアが我々の生活に対する影響や各メディアの特徴について調査を行っております。
今回はKANTARの「2018年KANTAR中国SNSメディア影響力レポート」より一部の重要なポイントを抜粋し、皆様に紹介致します。
中国SNSメディアユーザーがSNSメディアをどう見ている?
まずはユーザーがSNSメディアに対する態度を見てみます。
【中国SNSメディアユーザーがSNSメディアに対するポジティブ態度の割合】
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2016年67%、2017年の79.8%から2018年の80.6%まで、中国のSNSメディアユーザーがSNSメディアに対し、よりポジティブに考えるようになり、SNSが我々の生活をよくしてくれたことに思われる方々が多くみられます。
中国SNSメディアのユーザーはどんな人物像?
中国インターネットの全体環境を見れば、ユーザー数が2008年の2.9億人から2018年の8億以上に増加してきており、今後の伸びが少し落ち着いていくと思われます。ネット人口の増加が鈍化している中、まだ浸透が少ない三級以下の都市が次のターゲット都市として注目されるようになりました。
注:
*一級都市:北京、上海、広州、シンセン
*二級都市:発展した中国の県に当たる省の中心都市もしく一般都市
*三級都市:その他の省の中心都市もしくは比較的に規模の大きい一般都市
・中国SNSユーザーの年齢分布
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SNSメディアのユーザーが主に15歳~34歳に集中しており、都市規模が小さくなればなるほど、年齢層が低くなる傾向があります。ターゲットとした地方都市のユーザーが主に若者層と考えられます。
・中国SNSユーザーが海外情報に対する関心度
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海外の情報に対し、旅行について最も興味があって、食品がそれに次ぎます。また一級都市のユーザーが情報・購入ルートの便利さで、もっとも海外商品・旅行に関する関心度が高いことがわかりました。また、三級都市のユーザーが二級都市のユーザーよりも海外製品に対する関心度が高いことと見られ、海外商品のマーケットがより地方の下級都市に浸透していく傾向がみられます。
中国主要SNSメディアについて
【中国主要SNSのネット人口浸透率】
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データで示した通り、中国主要SNSメディアの中、WeChat(ウィーチャット)が最も浸透され、ほとんどのネットユーザーがWeChat(ウィーチャット)を利用しております。他のSNSメディアの浸透率がほとんど半分以下を示しております。また、WeChat(ウィーチャット)、Weibo(ウェイボー)の利用者が一級、二級等の大都市に多いに対し、中国短尺動画メディアを代表したDouyin(中国のTiktok)やソーシャルECメディアであるPinduoduoは三級都市の浸透率が高いとみられます。
SNSメディアの二三級都市への浸透について
二級、三級等の地方都市でSNSメディアのユーザーが増加した原因が主に友人との関係性を維持することにあると思われます。
SNSメディアが拡散できた原因として、主に下記3点が挙げられます。
・友人の推奨ーー信頼関係がある
・友人が利用しているーー真似したい
・友人の支援――友人を援助したい
SNSメディアの影響力について
ソーシャルメディアの存在がユーザーの行動にも影響します。
特に、ユーザー参加型のUGC(ユーザー生成型コンテンツ)のソーシャルメディアの出現に伴い、「脱中心」の動きが現れ、ユーザーたちが自ら投稿し、メディアを盛り上げるようりなりました。それで、KOLや自媒体等のユーザーがコンテンツ、情報を配信しているSNSアカウントが大勢現れました。(参考記事:中国のインフルエンサーKOL経済とは?)
メディア別でみれば、Weibo(ウェイボー)ではエンターテインメント、WeChat(ウィーチャット)では金融の注目度が高いです。ただ、全ジャンルでみてもWeChat(ウィーチャット)の影響力がWeiboより大きく見えております。
SNSメディアユーザーがSNSを利用する目的
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トップ都市のユーザーは人脈の広げることと自己アピールをより重視、二級、三級都市のユーザーはより買物のアドバイス、ストレス解消にメリットを感じております。地域によってはSNSメディアの活用方法が違っております。
勿論、SNSメディアをポジティブに思い、利用している一方、ネガティブの面も感じているユーザーもいます。SNSの悪影響として、視力の低下、睡眠の影響、プライベートの時間や読書時間の減少や個人情報の安全が挙げられます。意識的にSNSの利用を減らす、または特定の時間でのSNS利用を控えることなど制限をかけているユーザーもいます。
上記を踏まえて、テレビ広告の効果より40-400倍も収められるSNSメディアを地域別、ジャンル別、ターゲット別、時間別、メディア別で活用することでよい広告効果が期待できるでしょう!
WeChat(ウィーチャット)、Weibo(ウイボー)、Facebook等中華圏向けSNS運営を一括ご支援できる!
日常運営、広告実施、KOL拡散等各SNSの特徴や機能に合わせてフル活用!
インバウンド事業が盛んできている中、多くの企業や団体は海外向けのSNSを作られるようになりました。中華圏向けには簡体字配信がメインになっているWeChat(ウィーチャット)とWeibo(ウェイボー)と繁体字配信がメインになっているFacebookがございます。
ただし、うまく運用できているものは数えるほどしかありません。理由としてはアカウント立ち上げたあと、とりあえず投稿だけはと言った方法で運用しているものが多いことが挙げられます。またここの部分をたった1人で頑張って運用している社員の方も多いのではないでしょうか?
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sai
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