マーケティングデータ

中国動画アプリ「TikTok(抖音/ドウイン)」はなぜ人気になったか?

最近日本の若者の間で流行っている中国動画アプリ「TikTok(抖音/ドウイン)」は恐らく耳にしていると思います。
米国調査会社センサータワー社(Sensor Tower)の調査によると、中国の「TikTok(抖音/ドウイン)」が2018年Q1App Storeのダウンロード数TOPのアプリで、日本のテレビ番組で取扱われたり、SNS上の話題になったりしております。

「TikTok/ティックトック」とは?

一体、「TikTok/ティックトック」とはどんなアプリでしょうか?

中国の「Tik Tok(ティックトック)」とは何?

「TikTok/ティックトック」とは、2016年に中国でリリースされた「今日頭条」傘下の短い動画(主に15秒程度)をシェアできるコミュニティアプリです。素人でも歌やダンス、コメディなどのパフォーマンス動画を簡単に創造できることが特徴です。
例えば、最近TikTokでは倖田來未さんの「め組のひと」の高速バージョンに合わせて踊る動画が流行っており、7月現在では再生数は2億5000万回を超えました。

中国における「TikTok(抖音/ドウイン)」

日本でそこまで人気を集めている「TikTok/ティックトック」は中国発で、中国でも2017年に人気急増な大人気アプリです。「TikTok/ティックトック」の中国語版名称が「抖音/ドウイン」となります。
QuestMobileのデータによると、2017年8月~2018年1月の間、「TikTok(抖音)」のDAUが1,000万から4,000万に急増し、App Annie2月のデータによると、「TikTok(抖音)」のダウンロード数が全世界第7位になっております。

中国発のTiktok

なぜ中国「TikTok(抖音)」が中国の数多くの中国動画アプリを勝ち取り、王座を取ったのでしょうか。
その背景を分析していきます。

なぜ「TikTok(抖音)」が中国で成功したか

1.ユーザのニーズやトレンドにあった新サービス

日本においても、中国においても、10代~20代の若者ユーザが多いことが共通です。
個性を追求する彼らにとって、普通の動画より個性を出せる動画制作を求めている背景、TikTokのような新たな動画アプリはまさに彼らのニーズに答えられるものと思われいます。また、スマートフォンの普及で、「美顔モード」「フィルター」「スタンプ」など機能の実現も前提条件と思われます。

中国TikiTok(ティックトック)の機能

2.多額の資本投資

2017年、中国のショートムービー市場が非常に注目されておりました。易観のデータによると、2017年第3四半期だけでショートムービーサービスへの投資が24件があって、総融資額が8億元(約133億円)を超えております。その中に、中国動画アプリである「TikTok(抖音)」が代表的なアプリともいえます。

中国「Tik Tok(ティックトック)」の多額投資

3.プロダクトの運営

●中国「TikTok(抖音)」はユーザの投稿(UGC)をメインなコンテンツにしておりますが、最初のコンテンツ導入や人気拡散のため、ポテンシャルのあるユーザや芸能人の登録誘致にも力を入れております。

中国「抖音(Tik Tok)」芸能人登録

❊中国Tiktokが人気な若手女優をイメージキャラクターに起用

●ユーザに自由に投稿してもらう以外、キャンペーンなどを行うことでユーザの参加を促進しております。日本で言うと、直近TikTok上で展開しているキャンペン「#いいアゴ乗ってんね」には、木下優樹菜さんやAKB48の岡田奈々さん、HK48の宮脇咲良さん、人気Youtuberなど多数が参加し、動画投稿件数が11,000件を突破した例もありました。

Tik Tok上で展開しているキャンペン「#いいアゴ乗ってんね」

そのほか、中国の「TikTok(抖音)」がプラットフォーム上のKOLを自社で管理する動きも見られます。成長していく中、「TikTok(抖音)」のKOLもWeiboKOLのようにビジネスプロモーションに活用されると予想されます。
次回の記事では、中国「TikTok(抖音)」を利用したKOLプロモーションについてご紹介したいと思います。

中国動画アプリ「TikTok(抖音/ドウイン)」のアカウント運用にご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。

The following two tabs change content below.

sai

日本語同時通訳専攻の在日中国人マーケター。 日本語・中国語言語能力を活かし、インバウンド事業を4年間携わってきており、約100社企業様にインバウンドプロモーションのプランニング支援。

関連記事

  1. Weibo運用

    Weibo上中国化粧品市場関連投稿レポート

    日本国内において、2017年度での化粧品市場見込が2兆5985億円とな…

  2. 中国インターネット最新事情

    マーケティングデータ

    中国インターネット利用にまつわる最新データ

    日本と比べると、中国のインターネット広告投入は全体広告費用において、よ…

  3. 中国主要メディア座談会 Vol.2 ~百度、WeChat、Weibo担当者に聞く、これからの訪日インバウンド戦略~
  4. 中国アニメ興味層実態

    マーケティングデータ

    中国アニメ興味層実態―Weibo(ウェイボー)アニメ興味層ユーザの分析を通して

    近年、訪日インバウンド・日本アウトバウンド事業の中、「モノからコトへ」…

  5. マーケティングデータ

    2017年中国国内インターネット広告市場データまとめ[前編]

    2017年では、中国における広告市場は全体的に高いレベルを保っており、…

  6. マーケティングデータ

    FIT、金盾、銀聯(ギンレン)カード等中国人インバウンド用語集

    1.FIT海外からの個人旅行客。2.金盾(グレート・ファイ…

Facebookページ

最近の記事

  1. 中国版「Titter」ーーWeibo運営代行サービス
  2. WeChat運営代行
  3. 中国越境ECキャンペーン818
  4. ミニプログラムを活用したソーシャルコマース
  1. Wechatミニプログラム 制作サービス

    WeChat運用

    Wechatミニプログラム制作サービス
  2. WeChat運用

    米国で使用禁止となったWeChatは日本で利用できるのか
  3. 訪日外国人観光客向け飲食対策

    レポート

    飲食業(外食)の訪日インバウンド対策最新動向
  4. 中国 民泊市場

    ニュース

    中国民泊サイトの比較
  5. レポート

    中国人観光客宿泊の最新動向~中国人海外旅行客シェアハウス消費トレンドレポート~
PAGE TOP