前回の「データで見る中国SNSメディア!~2017年Kantar中国SNSメディア影響レポート(前編)~」では、中国のSNS利用現状をまとめました。
今回は引き続きKantar社のレポートデータを元に、事例を踏まえた中国SNSメディアの活用状況についてご紹介したいと思います。
2017年Kantar中国SNSメディア影響レポート(後編)
2017年凯度中国社交媒体影响报告
❊サンプル数:中国全国40,000のモバイル端末利用家族
SNS上のプロモーションは資金や技術のハードルがそんなに高くないことで、従来のCM等プロモーションからSNSに傾向にあります。
中国SNSメディア活用における四つのブーム
現状、中国SNSメディアの活用には四つのブームが見られます。
・キーワード①芸能人
活用方法:SNS上芸能人影響力による拡散
SNS投稿や撮影等で従来のCMより自然なプロモーション効果を得られます。
図:中国有名俳優杨幂(ヨ―ミ―)さんが着ている服等がすぐにブームになれます。
芸能人の着ている服、使っている用品がSNS上にて拡散して、すぐには「○○さんの使った××」で購買につながれます。その故、このような現象も「带货」(芸能人が商品販売に齎した影響を言います)と呼ぶようになりました。
・キーワード②I.P.❊
❊I.P.とは「Intellectual Property」で、直訳すれば「著作権」になります。I.P.は文化産業の成果であり、影像、人物、ストーリー等オリジナル価値があれば、幅広く意味を付けられます。
活用方法:ドラマ・映画等のスポンサーとして広告挿入
I.P.の人気度を活用した広告手法となります。
図:視聴率の高い人気ドラマ「三生三世十里桃花」の放映中、スポンサーとして露出する様子です。
I.P.は膨大なトラフィックをゲットできるため、このトラフィックを狙って広告挿入を希望する広告主が少なくありません。また、動画広告、コンテンツ内挿入等オンライン施策から、イベント企画等のオフライン施策まで多様に渡った形式があります。
・キーワード⓷KOL
活用方法:KOLによる投稿・ライブ配信等
一般人であるKOLへの信頼性が高くなりがちです。
図:Weibo上ハッシュタグ話題を作り、芸能人+KOLの拡散や一般人の参加による、4日間で5,000万PV数があり、宣伝された当該アプリも「faceu」もアップルストア―無料アプリの一位になりました。
☆KOLの推移
中国のSNSメディアの発展に伴い、人気になるKOLのジャンルも変更してきております。
下記通り、遷移がありました。
2009年―2012年:WeiboがSNSとして先行し、主な話題である人文、社会、時事分野のKOLが多かったです。
2012年―2014年:WeChat公式アカウントの誕生により、公式アカウントにて専門分野の知識系記事が多くなってきました。ある分野の専門家・達人のKOLが多くなっております。
一方、Weiboは主に芸能人のプロモーションで活用されていました。
2014年以降:ライブ配信等新たな媒体形式の誕生やSNSとECとの融合により、KOLも多様化になり、美少女や面白いコンテンツを配信するKOLが主要となってきました。
・キーワード④EC
活用方法:EC引導としてSNSメディアを活用
H5ページ、SNSアカウント連動、ライブ配信連動等を活用し、SNS上でECの入口を作り、SNSの影響力によるEC集客を図ることができます。
図:2016年の11.11タオバオうセールで、ブランドGXGは「GXG倶楽部」と題し、KOL・達人によるライブ配信を行いました。一直播の延べ視聴人数が738.5万で、T-mallライブ配信の視聴人数が10万を超え、10万以上の「いいね」を獲得し、ブランドの売上高が2.74亿元(約45億円)で、11.11セール期間、メンズ服売上高のトップに上りました。
以上、多岐に渡ったSNSメディアを活用する方法があります。事前にターゲットに合ったプランニングを低価格で良い効果を収めることが可能と思われます。
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sai
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