レポート

中国ママ・ベビー用品消費者像!~2017年ママ・ベビー用品消費者調査研究レポート(後編)~

前回の記事中国ママ・ベビー用品消費者像完全分析!~2017年ママ・ベビー用品消費者調査研究レポート(前編)~では中国ママ・ベビー用品消費市場、消費者属性、消費行為の特徴について、分析致しました。
今回の記事では、ママ・ベビー用品消費者のメディア利用特徴及び嗜好について、レポート内容を元にまとめてみたいと思います。
ぜひご一読いただけますと幸いです!

育児網 &群邑:2017年ママ・ベビー用品消費者調査研究レポート(後編)
(原文)育儿网&群邑※:2017母婴人群调研报告
※育児網:中国最大のオンライン育児メディア;群邑(グループエム):世界最大の メディアコミュニケーション・エージェンシー

▶ポイントまとめ

モバイル端末が一番利用
・好まれる広告の形式はトップ画像、文字+画像、ママ・ベビーAPP
ショッピング、ドラマとSNSが好き
・子供生まれても旅行意欲がある
・車保有率が7割以上

【メディア利用行為】

デバイス:よく利用されるTOP3のデバイスは携帯(75.7%)、テレビ(12.4%)とパソコン(3.5%);携帯が一番利用され、信頼度も一番高い
利用場所:92.9%の消費者がで利用され、それに次ぎ、会社(42.5%)と移動中(41.4%)がそれぞれ2位、3位

状況の変化:妊娠前と比べ、携帯の利用率が変らないユーザが多い
メディア嗜好:ママ・ベビー関連APPが83.7%、動画関連が36.6%、ショッピングAPPが34.3%等が情報源のメディアとしてよく利用されている
形式嗜好:「文字+画像」の記事形式がもっとも好まれ、81.5%を占める;それに次ぎ、動画(45.8%)、ミニゲーム(33.9%)、H5ページ(29.1%)に興味がある
掲載場所の注目トップバナーが最も高く、56.9%を占め、それに次ぎ、起動画面広告も44.3%で高かった;ただし、動画内埋め込み、WeChat記事の文末バナーが5%未満で、効果が最も低い
人気コンテンツママ・ベビー用品消費者に最も見る動画は中国国内ドラマ、バラエティ―番組

利用されるAPPWeChat、QQ、アリペイ、快手(動画アプリ)、タオバオ、Weiboが一番使われるアプリ

ママ・ベビー用品消費者のメディア利用習慣から、「携帯」「文字+画像」「WeChat」と三つのキーワードが取り上げられます。まさに「WeChat公式カウント」が最もママ・ベビー用品利用者ニーズに合うメディアではないかと思われます。赤ちゃんのお世話をしているママ・パパの時間が断片化になっている中、時間を活用してコンテンツを閲覧するなら、携帯がもっとも便利なデバイスです。また、1985-1995年生まれの若手母・父の中、高等教育を受けてきた人が多く、より育児の知識を求めています。そのため、育児知識を獲得できるWeChatアカウント等新メディアが主な情報源となってきました。WeChat公式アカウントがママ・ベビー用品やサービスなど関連企業の重要な宣伝手段ともなっております。
データによると、2016年ママ・ベビー公式アカウントの平均投稿回数が74回で、投稿件数が平均で206件でした。ユーザの反響を見れば、投稿の平均閲覧UU数が2,377です。ただし、閲覧は多くのフォロワーを有するKOLに偏っている傾向があります。2016年、平均閲覧数の高いアカウントとして「崔玉涛家庭育儿」「年糕妈妈」「妈妈手册」「发现妈妈」「育儿之家」が挙げられます。
ママ・ベビー関連WeChatアカウントは主に下記3つの種類があります。
◎知識コンテンツ:妊娠、育児に関連する知識コンテンツが主要で、赤ちゃん教育等サービスと連動する場合が多いです
アカウント例:「育学园臻选」(子供健康管理事業を行う会社のアカウント)

◎メーカー企業アカウント:メーカー様が商品紹介、顧客対応のために開設したアカウントで、日本企業様もあります。
アカウント例:「尤妮佳moony妈咪宝贝」(ユニ・チャーム社の企業公式アカウント)
◎EC商品紹介:WeChatアカウントをECの流入口として活用されています。
アカウント例:「年糕妈妈
」(WeChat名と同名のECを運営している会社の公式アカウント)

WeChat投稿文の内容をみれば、赤ちゃんの栄養や健康に関するコンテンツが最も多く、特に0-6か月の赤ちゃんの情報が多いですが、もう少し年齢の高い子供の関連情報が少ないです。また、赤ちゃんの健康に関連する投稿が多い一方、妊婦への生活アドバイスが少ないです。こういったコンテンツの少ない分野を分析した上、WeChatアカウントの投稿をよく設計すると、自社商品やサービスの宣伝に繋がれると思われます。
更に、コンテンツ閲覧の時間帯として、通勤時間や夜家にいる時間がよく見られることが分かりました。ユーザの閲覧習慣に合わせて投稿することも重要です。

【ライフスタイル】

レジャー手段:チャット(QQ、WeChat)が63.4%でTOP、それに次いでショッピング(53.7%)、ドラマ(42.9%)、SNS投稿(41.1%)が多い
旅行意欲:子供が生まれても、旅行をしたい方が48.4%もいる。ただし、大半は国内短時間旅行で、海外旅行は5%しかいない
車の保有率:1台を保有する家庭が7割、1台以上の車の保有率が3割

ママ・ベビー用品の消費者は旅行意欲がありますが、子供がいるため、海外旅行が難しくなっているようです。ただし、彼らのショッピング意欲が高く、ママ・ベビー用品の消費が盛んになると思われます。
中国では、ママ・ベビーECの成長も著しいです。その中、下記3点の特徴が見られています。
◎各大手ECサイトがママ・ベビー用品に注力し、「セール」等ママ・ベビー用品コーナーを特設
◎「越境」の特徴が強く、海外メーカー様の出品が増加
◎「コンテンツ+購買」の提携が強化
前文でも言及したように、WeChatのコンテンツ配信とEC連動させるケースが多くなっていると同時に、ママ・ベビー関連情報サイトとECサイトとの連動も多く見られます。中国易観社が下記図にてママ・ベビー用品ECと情報メディアの提携をまとめました。
ママ・ベビー消費者は消費意欲がある一方、何を買うべきか、何がいいかについてもコンテンツを求めています。
ママ・ベビー用品の越境購入需要が増える中、メディアを正しく活用し、良いコンテンツを通し、自社商品・サービスを理解させることが重要です。

 


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sai

日本語同時通訳専攻の在日中国人マーケター。 日本語・中国語言語能力を活かし、インバウンド事業を4年間携わってきており、約100社企業様にインバウンドプロモーションのプランニング支援。

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