旅行中に必ずと言っていいほど、欠かせないのが現地での“グルメ”
最近では看板で“外国人OK”などの案内を多言語で行っている飲食店も非常に増えてまいりました。
中国観光客はいつ、どんな飲食店をどこで探しているでしょうか?
中国現地のレポートから中国観光客のグルメ事情について探っていきたいと思います。
目次
Ctip:2016携程用户出境游餐饮需求分析报告
Ctrip:「2016年Ctripユーザの海外旅行飲食ニーズに関する分析レポート」
原文URL
<概要>
2016年上半期中国人海外旅行者数が4.3%増の5903万人に達しました。海外旅行の普及につれ、海外旅行の質、特に飲食への要求も高まっております。2016年8月、Ctrip社が2.5億人のユーザデータを元に「2016年Ctripユーザの海外旅行飲食ニーズに関する分析レポート」を発表しました。
Ctrip社2017年の統計によりますと、2016年全年度中国海外旅行者の総人数が1.22億人で、前年度比4.3%増となりました。ただし、一見大きな数字ですが、中国総人口の10%も未満で、まだ成長する余地があります。また、中国経済の発展、ビザ政策の緩和、国際便の完備等様々な要因で、中国海外旅行市場は拡大し続ける見込みです。日本は近年中国人海外旅行人気目的地国のTOP3以内に入り、中国旅行者のインバウンド市場は今後も期待できると思われます。
<海外旅行飲食市場>
【若者の海外旅行者が主要消費者】
個人海外旅行者の中、80年後、90年後生まれの方が大きな割合を占め、20-39歳の旅行者が個人旅行者の44%を占めております。2016年上半期、Ctrip海外レストランページに、若い世代のPV数やレビュー数が去年より明らかに増加しました。
80年後、90年後生まれの旅行者がコア消費者となっており、海外旅行の主要情報収集者、意思決定者でもあります。彼らがもっとも利用する情報収集手段がインターネットです。また、年代別にはもっとも利用されるメディアもことなります。SNSの場合、80年後生まれのユーザはWeibo、WeChatを一番利用していることに対し、95年後生まれのユーザはQQをもっとも利用しています。年齢別にターゲットする場合は、適切な媒体を選定することも重要です。また、50代、60代ユーザのWeChat利用の増加も注目されており、インターネットを利用してリーチすることも可能になっています。
【グルメが旅行者に人気】
2016年上半期、海外目的地都市のTop10はバンコク、ソウル、香港、台北、シンガーポール、東京、大阪、クアラルンプール、チェンマイ、マカオです。各目的地の関連検索の中、グルメの検索ボリュームが大きい傾向を示しました。東京グルメの検索順位はお寿司、刺身、懐石料理、ラーメンであり、大阪グルメの検索順位は大阪焼き、大阪箱寿司、大阪うどん、神戸牛肉です。
東京・大阪は中国旅行者にとって人気なエリアです。特に最近、関西旅行者の増加が注目されています。それ以外、中部空港の入港人数の増加もニュースに取り上げられています。東京・大阪のみではなく、北海道、沖縄、中部等地方にも分散する傾向にあります。
<消費者の特徴>
【レストランを選ぶ基準】
レストランを選ぶ際の重視点として、91%の回答者は「本場の現地特徴料理を食べられる」を第一の訴求ポイントとしてあげました。63%の人は「現地の生活や風情を体験したい」、75%の回答者は「定番観光スポットやホテルに近い」を重視しています。
日本人と同じように、中国人海外観光客は海外旅行の飲食について、もっとも重視するのが現地の特色です。「独特」「本場」等レストランに対するより深く理解を求めている傾向にあります。上記にも記載するように、お寿司、刺身、懐石料理、ラーメン等が「ザ・日本食」というイメージで、旅行者に人気があります。
【レストランを選ぶタイミングは旅ナカ!?】
レストランページのPV数ピークが大体11:00-13:00、18:00-20:00となっております。ユーザがレストランを選ぶ際に能動的にレストラン口コミサイト等にて情報収集していることが分かりました。
食事する直前に決めるのが多いことが分かりました。旅ナカ旅行者向け現地本場の飲食等を紹介するメディアがユーザに求められています。実際当社の調査においても、一部の店舗を除き、飲食店を選ぶタイミングは旅ナカのケースがほとんどでした。企業が旅行者へリーチするタイミングについても色々検討余地がありそうですね。「訪日中国人旅行者街頭アンケート調査レポート~旅行中にお店を決める訪日中国人旅行者は6割以上~」に旅行者の意思決定タイミングの詳細を記載していますので併せてご確認ください。
【平均予算】
一人当たりの予算が100元(約1600円)- 300元(4800円)のユーザが60%を占めております。中国国内での飲食平均予算より高いことが明らかです。
一見少ない予算ですが、旅行者全体の平均値でもありますし、中国国内旅行飲食平均予算(70元、約1,000程度)に比べ、2-4倍にもなっています。実際、日本ミシュランレストランを予約したり、高級懐石料理を探したりする旅行者も少なくないです。せっかくの海外旅行ですので、現地の特色名食べ物を食べれば、予算にはそんなに拘ることはないでしょう。
当社の近くの「美登利寿司」には数年前から、外国人の長蛇の列が見られ非常に外国人に人気ということで知られていますが、やはり「本場の現地特徴料理を食べられる」というニーズと、SNSなどでの「友達からの口コミ」や「メディアへの掲載」などが非常に大きいのではないかと思います。今回はCtripのレポートということで、詳細のメディアの掲載などの記載はなかったのですが、SNS映えすること自体が来店者のSNSの投稿ニーズを高めたり、実際に見た人は「行ってみたい」という動機づけになっていきます。SNS映えを意識した商品開発などの企業の取組も非常に増えてきていますので、まだご実施されていない企業は海外向けにSNSの取組をされてみてはいかがでしょうか。
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sai
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