毎年の11月11日になると、中国国内のみならず各国で大きく話題が上がっているのが、中国国内大手ECサイト各社が実施している大型セールです。2017年では、Alibaba(阿里巴巴)流通総額は2.9兆円相当を記録したと言われております。
中国国内にいながら手軽に海外の商品を購入できる越境ECは今ではもはや国民の生活に溶け込んでおり、今後ますます需要が高くなり、売上が増加していく事が期待できます。
アリババグループが2018年の2月にCBN Dataと共同で「2017 Tmall Global Annual Consumers Report(2017Tmall国際年度消費傾向レポート)」を発表しており、越境EC上での消費者の特徴やトレンドを示しております。
越境ECと通して、中国進出をご検討している際に是非ともご参考にしていただければ幸いでです。
中国における越境ECの基礎情報に関して、こちらでご確認いただけます。2017年中国越境EC市場のまとめ
原文:2017天猫国际年度消费趋势报告
(日本語訳)2017Tmall国際年度消費傾向レポート
※Tmall国際、CBNData共同発表 2018年2月6日
本レポートでは3つのパートに分かれております。
市場全体規模や近年の推移、消費傾向、ユーザ属性をわかりやすく紹介しており、今後の展望に関しても述べております。
PART1:越境ECの市場が全体で約131兆円となっており、今もなお伸び続けている
越境ECの市場は伸び続けており、2017年の越境ECにおける全体的な取引総額が7.7兆元(約131兆円)に達しています。
2016年以降越境EC市場は成熟期に入っており、販売モデルも多様化してきております。現在ではB2Cがメインとなっており、市場規模の約75%を占めております。
Tmallでは11月11日「独身の日」における注文数が当日における全国越境EC受注総数の7割以上を占めており、越境市場のNo.1を保持しています。うち43%のユーザが国際的なブランドを購入しており、海外ブランド全体の取引額は前年と比較すると53%伸びています。
2017年までにTmallがカバーしている国と地域数が68に達しており、商品カテゴリーは3,700種類以上、海外ブランドが16,400以上とのデータが出ております。EC上で幅広く商品を取り扱っており、消費者の多様化にも対応可能となっております。
PART2:2017年では日本が中国越境ECで最も人気な国となっている。
2015年から2017年にかけて、各都市における消費が増えており、購入人数が増えております。購入人数が増える省では、中部に立地する省の成長が堅調となっている。
2017年Tmall国際における売上額が最も高い国TOP5は日本、アメリカ、オーストラリア、ドイツ、韓国となっております。日本が2016年でトップだったアメリカを超えて、最も高い国となってります。
しかし、消費者の選択肢となる国が多様化しており、TOP3以外の国での売り上げシェアが50%以上となっております。今後も選択肢となる国が分散される可能性が高くなっています。
消費利用の傾向として以下3点があげられます。
①リピータが多い
日本を選択したユーザではスキンケア用品の購入をされるユーザが多く、紙オムツ、マスク、美容器具が上位にランクインしております。
消費利用の傾向として、越境ECを利用しているユーザは特定の日に集中よりも、日常生活で利用する事が多くなっています。大型セールで初めて商品を購入するユーザが多く、そのあとに習慣化する消費者が増えております。リピーターが近年増えており、5回もしくはそれ以上で同じ商品を繰り返し購入する消費者が全体の17%以上を占めています。
②商品の多様化
化粧品・スキンケア商品の人気が高まっております。年々売り上げが増加しており、2017年では全体の3割以上を占めています。中でもスキンケアと化粧品の売り上げ金額が最も高くなっています。
化粧品ジャンルでは、売上金額でみると、口紅・香水・ファンデーションがTOP3となっています。
また健康食品関連でも売上が急激に伸びております。海外の栄養食品や大人用粉ミルクの人気が高まっております。
それぞれのカテゴリーに合わせて、消費者の要求も細分化されており、値段よりも中身(成分、効果)を優先で判断する人が増えております。
③高品質商品に対する需要の高まり
20代の女性消費者が高品質消費のメイン購入層となっております。ペットの餌や空気清浄剤、ワイン、アロマオイル等の生活レベルや住居レベルを高める関連商品が良く購入されます。また、美容器具や歯のホワイトニング剤等、自我の欲求を満たす為の消費も増えている状況です。時代の移り変わりとともに、消費者の需要が多様化してきており、販売側での対応が複雑になっております。中国の国内で技術や科学の発展に伴い、人々の生活が日々向上しております。海外に対するあこがれが高くなり、海外製の商品を使う事が一種のステータスと思っている方も少なくありません。
日本商品は今でも非常に人気があり、品質の高さや見た目の良さが多くの人に評価されております。
今後もますます利用者が増えていく事が想定されるので、早めの認知向上をさせることが重要です。
PART3:20代の若者が主な消費者層となっている。
2017年では、1990年以降生まれの20代後半がメインな消費者となっております。
20代前半の利用者も増え始めています。中でも大都市よりも、発展途上の都市での利用者が増えており、全体における消費金額のシェアが高騰しています。上海や北京、広州等の大都市に居住している方は航空便の増加もあり、実際に海外へ旅行に出かける際に商品を購入するケースも多い為、インターネット上で手軽に購入できることから、発展途上の都市の利用者が増えていると想定されます。
Tmall国際では2017年において、約6割が新規ユーザとなっており、中では90年以降生まれの消費者が半分以上を占めております。彼らの購入傾向として①新しいもの好き ②有名ブランドやハイエンド化粧品等贅沢品の購入 ③アンチエイジング商品への消費があげられます。その為、国際的に有名なブランドの売り上げが年々増加しており、美容や健康に対する需要が高くなっております。
中国進出を語るにはもはや欠かせない「越境EC」。
商品を日本から販売する為には複雑な手続きを必要とされており、また販売開始後のプロモーションも非常に大事になります。商品を掲載するだけでは認知を高めることは難しい為、合わせてほか施策での認知拡大をすることを弊社では推奨しております。
是非ともご参照していただければ幸いです。
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chen
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