中国向けプロモーション

中国向けクリエイティブ制作における中国語翻訳のポイント

中国向けインバウンド・アウトバウンド市場が盛りあがっている現在、サイト・画像・記事・動画など多岐にわたった中国向けクリエイティブの制作も重要になってきました。
さて、クリエイティブというと、「デザイン」を真っ先に思いつく方が多いのではないのでしょうか?
ユーザを惹きつける「見た目」は勿論インパクトで大事ですが、ユーザに伝わるには肝心なものは他にもあります。

それは  テキスト  です!

中国向けの紹介テキストになりますと、更に翻訳で一層ハードルが高くなります。
中国語翻訳の中、気をつけていかなければならないポイントは何でしょう?
本文では、日々日本企業・団体が中国向けサイトを拝見している中、見つかった問題点をまとめてみました。

1.簡体字・繁体字を分ける

中国語には簡体字・繁体字の2種類があります。中国本土向けは簡体字で、香港・台湾向けは繁体字となります。どちらも中華圏の方にとっては意味は伝わりますが、細かいところで表現が違うこともあります。中国本土、香港・台湾向けクリエイティブを制作する際には2種類の文字に分けることをご推奨いたします。

2.人力翻訳を使おう

普段、日本企業様・団体様のサイトを拝見している中、Googleなど自動翻訳ツールを使うこともよく見かけます。コスト削減や時間短縮などの理由で利用されていると思いますが、ネイティブの方が内容を読むと、中国語の文章が成り立っていないケースが非常に多いです。場合には、誤解を招いたり、オフィシャルサイトの信頼性を失ったりする恐れもあります。ちなみにGoogle翻訳は中国ではそもそも利用ができないためGoogle翻訳を利用しているサイトは中国語変換もしません。こういった状況を理解の上でぜひ自動翻訳をやめ、人の手での翻訳を行いましょう!ただ、文字数が膨大な場合は内容を精査して、簡単なLPなどを作ることもご推奨いたします。

3. 自然な中国語になっているかをチェックしよう

中国語・日本語は全く違う言語になっており、正確的に翻訳するだけではなく、自然な訳語になっているかもチェックする必要があります。
直訳する場合、中国語らしくない「翻訳調」になっていることもしばしばあります。日本語・中国語の特徴からみれば、特に下記ポイントを留意すぺきです。

・簡潔さ

日本語は粘着語の一種で、接続詞が多いため、同じ意味の文章でしたら、普通中国語の1.2~1.5数になっております。一方、フォーマルな中国語テキストができれば簡潔になる特徴があります。
例えば、日本語では長い修飾語をついている文章をそのまま中国語に翻訳すると長くなり、不自然な文になります。文を区切ったり、順序を変えたりするように調整する必要があります。
一番簡単な方法として、翻訳後の文章を再度読んで、文字を削減できないように修正してみたら良いかと思います。

・表現の変換

日本語と中国語が違っている一方、漢字を使う共通点もあります。漢字が共通しているため、翻訳するにはより簡単かと思われるかもしれませんが、実は似ているところがあるからこそ、日本語に影響され、本場の中国語に訳せなかったりする場合もあります。例えば、日本語の「動画」をそのまま中国語の「动画」に訳すこともよく見かけます。実は「動画」≠「动画」です。中国語の「动画」は「アニメ」の意味です。その場合、中国語に変換する必要があります。

・中国人に慣れている表現に訳す

日本の商品などについて、中国では聞きなれた表現のある場合、中国人に慣れている表現に変えれば、より伝播しやすくなります。例えば、SK2の「フェイシャル トリートメント エッセンス」は中国語で「神仙水」と呼ばれておりますため、中国人の言い方に訳すことをご推奨いたします。

これまではより正確的、自然な翻訳するにあたり、注意すべきポイントとなります。


ただ、中国人向けクリエイティブの場合、文言の適切性のみではなく、PRにつながるかどうかも考慮に入れたほうがよいと存じます。

4. PR用の中国語に訳す

・よりPR効果を出せる翻訳

中国語では宣伝のため、より抽象的、やや誇張的な言い方がございます。日本語から中国語に翻訳する場合は言葉をうまく選択して使うことが重要です。そうでなければインパクトがない弱い表現になってしまう可能性があります。
例えば、日本語の「多数」をそのまま翻訳すると、「多数」(何十程度)という表現になり、豊富さが表せないです。その場合はやや誇張的で抽象的な言い方で「海量」(豊富、いっぱい)にすればより魅力を感じていただけます。

・中国人旅行者視点で文字編集

テキストが完成すれば、自分が旅行者になったと考え、再度内容を見直す必要があります。日本人や在日外国人目線だと気づきませんが、旅行者にとって違うところも多数あります。
例えば:
①専用名詞:住所、店名、駅名など専用名詞について、正式な中国語訳語が無い場合、中国語に翻訳しても使えないため、あえて日本語のまま、翻訳しないこともご推奨いたします。
②電話番号:海外のユーザにとって、国番号を追記した表記より親切と思います。

最後に、ビジュアルにかなり影響を与える要素がありますが、よく重視されていたいことも多いです。
それは文字の「フォント」です。
中国語にない日本語のフォントを使うと、文字のレイアウトがおかしくなることもありますので、気を付けたほうがいいと思います。

ぜひご参考になれば幸いです。

関連記事:海外担当者様必見!中国向けWebサイト制作の基礎!

 


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sai

日本語同時通訳専攻の在日中国人マーケター。 日本語・中国語言語能力を活かし、インバウンド事業を4年間携わってきており、約100社企業様にインバウンドプロモーションのプランニング支援。

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