越境EC

2017年中国越境EC市場のまとめ

近年のインバウンド市場の高成長につれ、中国人観光客が日本で爆買いされるニュースも日々上がってきております。中国人の海外旅行ブームを背景に、海外での消費のみではなく、越境ECを通して中国国内から海外商品を購入するニーズも高くなっております。
訪日の中国観光客の集客は勿論重要でありますが、より大きな中国越境ECの市場チャンスをつかむことも必要ではないかと思われます。


それでは、今回の記事は中国越境ECの概要をまとめてみました。
❊参考データ:iiMedia Research社「2017-2018中国越境EC市場研究報告」

一、中国越境EC市場概要


・2017年越境EC取引額(B2C、B2B両方を含む):7.6兆元(約130兆円)
・2018年越境EC取引額予想:9.0兆元(約155兆円)

中国のEC市場規模が膨大な数字になっており、毎年20%の伸び率で成長しております。日本も輸入先国として人気です。その成長には下記3点の理由も考えられます。

◊消費者の価値観の変更

現状のパワーユーザが主に1980年以降~2000年生まれの若年層であり、生まれ育ちの環境や時代も異なりますため、上の世代に比べ、よりオープンで、質を追及するようになっております。

◊中国の経済成長

2017年中国GDP総額が82兆元(約1,414兆円)に達しており、前年比6.9%増となっております。2011年から初めて成長率が増加しました。経済成長につれ、一人当たりの可能消費額も増加して、越境EC購入の経済基礎を確保しております。さらに、格差が大きいため、富裕層の消費額がより大きくなると予想されております。

◊ECプラットフォーム及び物流の進化

EC市場の成長の中、T-mall、JD等実力のある大手ECプラットフォームは機能の追加や自社物流の構築により、ユーザ規模を拡大させました。

二、中国越境EC利用ユーザ概要

・2017年ユーザ人数:0.65億人、35.4%増
・年齢層:20-40歳
・モバイル海外商品購入ユーザ消費行為:越境EC52.5%、代理購入40.2%、WeChat販売32.1%、海外購入28.5%、その他7.8%
・特徴:約6割の消費者は個性、品質、多様な商品またはサービスを求めるようになった
・意思決定の重視点:ブランド認知度72.4%、品種の多様化69.4%、美意識やセンス65.9%、ユーザビリティ&サービス65%、購入単価62.6%

上記のデータから、次世代の消費者像の特徴も見えるようになってきました。海外商品を購入するには、一番利用されるのが越境ECです。越境ECプラットフォームの進化とユーザ習慣の変化に原因があると思われます。また、消費者の特徴として、個性、品質、多様性等が求めるようになっていることも特筆すべきかと存じます。次世代のロイヤリティユーザを育成するには、自社商品のブランド、理念をしっかりと認知していただき、消費者から共感を得ることが重要と思われいます。

三、中国越境ECプラットフォーム分析


・越境EC知名度ランキング:T-Mall国際58.2%、網易考拉53.7%、JD全球購49.5%、RedBook38.3%、洋码头31.3%
・越境EC信頼度ランキング:網易考拉38.8%、T-Mall国際36.1%、JD全球購35.6%、RedBook15.9%、唯品国際13.1%

越境ECの知名度を言えば、やはり大手企業がバックになっているT-Mall、網易考拉、JD全球購がトップになっており、一方、プラットフォームの信頼性だと、網易考拉がトップになっております。
以下では、日本商品輸入関連のB2Cプラットフォームについて、簡単に概要をご紹介したいと思います。

全体一覧:
総合プラットフォーム:T-Mall国際,網易考拉,JD全球購
特化プラットフォーム:洋码頭,RedBook,豌豆公主

中国越境ECプラットフォーム(総合)

1.T-Mall国際

中国EC大手のアリババ傘下の越境ECプラットフォーム、アリババシステム及びTAOBAOユーザ規模を利用してユーザ基盤を築いております。現状63の国、約14,500のブランドの出品がございます。またアリババシステムの「菜鳥」物流の開発で、よりよいユーザビリティの実現を狙っております。

2.網易考拉

ポータルサイト網易(www.163.com)の越境ECプラットフォームであり、100%自社出品が特徴でございます。当社はグローバルサプライヤーとの関係が強いため、商品の品質を守っており、ユーザのロイヤリティが高いです。

3.JD全球購

中国第2位の総合型のECサイトである京東商城の越境ECプラットフォームであり、もともと電気製品のEC販売がメインであって、徐々に総合型ECサイトまで発展してきております。2015年よりグローバルECプラットホームを展開し、日本製品に特化した販売ページである「日本館」も開設されました。日本企業商品の販売も強化しております。

中国越境ECプラットフォーム(特化)

1.洋码頭

越境ECに特化した越境ECアプリです。大手プラットフォームの天猫(Tmall)や京東(JD.com)と比べ、規模は劣りますが、越境ECとしては好調しており、T-Mallの「11.11」のように、ECの「ブラックフライデーキャンペーン」も提起したECプラットフォームとなります。

2.小红书(REDBOOK)

 

 

SNS発祥の越境ECアプリ小紅書では製品のレビュー、口コミからヒット商品を生み出し、根強い女性ファンが多いことが特徴です。また、近年ライブ配信も導入してユーザアクティブ度が上昇しております。

3. 豌豆公主

日本輸入に特化したECアプリであり、日本のサプライヤーと提携して、商品を仕入れしていることが特徴です。去年は伊藤忠商事をはじめ、6800万ドルを融資を獲得しました。また、オンラインのみではなく、日本で免税店実店舗を開設して、オンラインとオフラインの提携を進めております。

規模感でいえば、大手ECモールはユーザ数、出品数の面で絶対的な優勢をもっていると思われますが、個性等を求めているユーザにとって、他ECとの差別を付けられるプラットフォームも市場チャンスがあると見られます。

 


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sai

sai

日本語同時通訳専攻の在日中国人マーケター。 日本語・中国語言語能力を活かし、インバウンド事業を4年間携わってきており、約100社企業様にインバウンドプロモーションのプランニング支援。

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